千葉県中小企業診断士協会ロゴの公募に応募して採用された話

中小企業診断士には羅針盤をモチーフにしたロゴがあります。これは、中小企業診断士が中小企業の経営課題を解決し、成長・発展へと導く羅針盤のような役割を担うことが象徴されていて、具体的には下記のような意味合いが込められています。

  • 外側の円: 社会全体やグローバルな視点
  • 内側の針: 企業が進むべき方向を指し示す羅針盤の針。的確な診断・助言を行う専門家であること。
  • 中心の輝き: 中小企業の持つ可能性や、診断士による支援で未来が明るく輝くイメージ。

今日は、千葉県中小企業診断士協会で千葉県協会独自のロゴの公募があったこと。その公募に応募したこと。そして千葉県協会の会員からの投票で私のロゴが採用されたことについて記事を書きました。

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一般社団法人中小企業診断士協会の名称変更

2024年10月1日付で法人名が「一般社団法人 中小企業診断協会」が「一般社団法人 日本中小企業診断士協会連合会」に変更になりました。

「連合会」がつくことで、各都道府県の協会をまとめている感じが出ますね。商工会も各地域の商工会があって、1つの県の商工会を束ねている商工会連合会があるので、妥当なネーミングだと思います。むしろ最初から「連合会」って付けておけばよかったのにね

出典:中小企業庁 「一般社団法人日本中小企業診断士協会連合会 のご案内」
https://www.chusho.meti.go.jp/shindanshi/pamphlet/jf-cmca.pdf

略称も変更

そして、この一般社団法人の略称も「J-SMECA」から「JF-CMCA」に変更になりました。

変更前
J-SMECA:Japan Small and Medium Enterprise Management Consultants Association

変更後
JF-CMCA:Japan Federation of Certified Management Consultants’ Associations

千葉県の中小企業診断士協会のロゴは、「C-SMECA」となっていたので、今般当協会のロゴも「C-SMCA」に変更することになり、折角なので会員からロゴの公募を行おうという運びになりました。

千葉県協会のドメインも変わりました

もしかしたらお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、略称の変更に伴い、千葉県中小企業診断士協会のドメインも変わりました。2024年12月から「https://chiba-smeca.com」から「https://c-cmca.or.jp」に変わっています。

なお、各都道府県の診断士協会は独自のドメインを取得しています。たとえば北海道協会だったら「shindan-hkd.org」のように「shindan+県名」、栃木県協会だったら「rmc-tochigi.or.jp」のように「rmc+県名」ですね。

ちなみにRMCとは「Registered Management Consultant」の略で、マネジメントのコンサルタントとして登録された人や組織ということのようです。中小企業診断士の松尾知明氏が詳しく解説されてますので、興味のある方は下記の記事をご覧ください。

中小企業診断士の法律上の根拠となっている中小企業支援法には「英語版」がないので、中小企業診断士の公式な英語の統一名称はないんだって!

各都道府県の診断士協会のドメイン

ちょっと気になって調べたところ、「smeca+県名」で取得している協会は全体の36.2%でした。各都道府県の診断士協会のドメイン名をスプレッドシートにまとめていますので、気になる方は下記からご覧ください。

スプレッドシートはこちら
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1lTMKZEFaHULM6Tu0su3K_xGaNT-ajKmkhdC2I5BXgzE/edit?usp=sharing

「shindan+県名」や「rmc+県名」はともかく。略称が「SMECA」から「CMCA」に変わったので、各協会のドメインも「smeca+県名」から「cmca+県名」に変えたほうがいいんじゃないかなと思っています。2025年5月現在、千葉県協会以外は、ドメインはそのままになっています。千葉県協会の対応能力すごい。

ロゴの公募

略称が「SMECA」から「CMCA」になったことをきっかけに、千葉県協会のロゴを変えようという動きがあり、千葉県協会の会員からロゴを募集することになりました。千葉県協会の会員の方には、こんな感じのお知らせが届いています。

ロゴについて考えたこと

このロゴの応募には、ロゴの画像だけではなく、そのロゴがどんなことを象徴しているのかの説明書きを付け加える必要がありました。冒頭でお伝えしたような、「中小企業診断士のロゴの羅針盤が、企業が進むべき方向を示している」みたいな話ですね。

初めに考えたこと

そこでまず思いついたのが、「千葉県協会の理念を象徴するロゴにしよう」ということです。千葉県協会の理念はこんな感じです。

出典:千葉県中小企業診断士協会
https://c-cmca.or.jp/about/

次に考えたこと

次に思いついたのは「羅針盤」。

診断士のロゴからかけ離れたデザインだと、投票の時に受けが良くないだろうと思い、羅針盤のモチーフは外せないと考えました。

最後に考えたこと

最後に考えたのは、千葉県の特徴について。千葉県は首都圏にありながら三方を海に囲まれていること。「Chiba」の「C」は「◯」の一部が開いた形状になっていること。「◯」は良い意味で使われることが多いけど、出口が無いような閉塞感も表しているな。その反面、「C」は開いた形状になっていて、閉塞感がない感じもするな。

みたいなことを色々考えながら、Illustratorをあれこれいじった結果がこちら。半年以上前の作業なので細かいことは忘れてしまいましたが、外側の「C」の太さやロゴの色を色々考えていたようです。

ロゴの完成

そして最終的に出来上がったロゴはこちら!

ロゴの説明はこんな感じです。色々と考えたことを言語化して、投票する方に納得いただけるような文章にしました。

ロゴの中央は中小企業の行先を示す羅針盤を表しており、千葉県中小企業診断士協会のミッションとして掲げている「千葉県内の中小企業の行く先を照らし、伴走して、元気にする」を象徴しています。

羅針盤の周りには千葉県の「C」をあしらい、千葉県の協会であることを明示化しました。
「C」は右上に大きく開いており、支援先の業績が右肩上がりで上がっていくことや、塞ぎ込んだ状況に風穴が開くことへの願いが込められています。

ロゴは水色で統一して、海に囲まれた千葉県や、千葉県中小企業診断士協会の支援先の将来が曇りがなく晴れ渡っていること、千葉県中小企業診断士協会の会員が曇りなき眼で真摯に中小企業の支援を行うことへの思いを込めました。

「C-CMCA」の「C」も同様に右上を開ける形で配置し、可読性を残しつつ、視界に入った際に印象に残るデザインとなっています。

代案は?

実は他にも別バージョンの形や色を考えていました。今回の公募では提出件数の上限はなかったので、別バージョンを出すことも検討しましたが、結局は出さ無いことにしました。自分の案に投票してくれる数は増えるかもしれませんが、票が割れてしまって採用されなくなることのデメリットが多いと分析しました。

投票結果!

2025年5月2日、ロゴの投票結果が発表されました。圧倒的に1位というわけではなかったんですが、投票率22.7%で1位を獲得しました! 詳しくは公式のブログをご覧ください。

千葉県中小企業診断士協会 新ロゴが決定しました!
https://c-cmca.or.jp/uncategorized/new-logo-decision/

実は何パターンか出している方もいらっしゃいました。数パターンへの投票を1つにまとめたら、そのデザインが得票率1位になっていました。自分は1パターンしか出さなくて良かったなと思いました。

というわけで、今後は千葉県協会のHPだけではなく、千葉県協会の封筒や名刺にこのロゴが印刷されるようです。見かけた方はデザインした私のことをちょっと思い出してもらえると嬉しいです!

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この記事を書いた人

千葉と東京を中心に中小企業の支援を行っている中小企業診断士です。千葉県中小企業診断士協会理事、生成AI研究会幹事。
2019年診断士取得、毎日着物生活は6年目に突入しました。穏やかな語り口と着物の見た目から、経営者の悩みを聞いたり、従業員の本音ヒアリングを得意としています。
セミナー、執筆、経営相談など、お気軽にお問い合わせください!

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